NOVEL REVIEW
<2004年01月[前半]>
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01/10 『されど罪人は竜と踊るII 灰よ、竜に告げよ』 著者:浅井ラボ/角川スニーカー文庫
01/09 『されど罪人は竜と踊る』 著者:浅井ラボ/角川スニーカー文庫
01/08 『緑のアルダ 謀略の都』 著者:榎木洋子/コバルト文庫
01/06 『なかないでストレイシープ 鏡の魔法と黒衣のドレス』 著者:竹岡葉月/コバルト文庫
01/04 『マリア様がみてる バラエティギフト』 著者:今野緒雪/コバルト文庫
01/02 『マリア様がみてる レディ、GO!』 著者:今野緒雪/コバルト文庫
01/01 『涼宮ハルヒの退屈』 著者:谷川流/角川スニーカー文庫


2004/01/10(土)されど罪人は竜と踊るII 灰よ、竜に告げよ

(刊行年月 H15.06)★★★★ [著者:浅井ラボ/イラスト:宮城/角川書店 角川スニーカー文庫]→【
bk1】  400頁強の極厚に怯み、迫りくる怒涛の咒式展開描写に恐れを為して、辿り着いた結 末に悲鳴を上げてしまう始末。これじゃまたしても返り討ちに合ってダメだったようにし か聞こえなさそうですが、決してそんな事はありません。とは言っても個人的にこの作品 最大のネックである咒式戦闘はやはり対抗しようがないので、強引に勢いに任せて理解し た“つもり”で読み切るしかない。いや実際そういうもんなんです感触としては。  今回は各章の最初にメインとなる事件と深く関わりのある出来事が少し過去の視点から 連続再生で描かれていて、その他は前巻同様ガユスの現在一人称視点というちょっと分か り難いかも知れない凝った構成が仕掛けられています。最初は全然説明無しだったからそ の法則に気付けなくて「何かどこか視点がちぐはぐでおかしいような気がするなぁ」とし きりに首を傾げてたのですが、気付いた時には各章冒頭で語られている事と現在のガユス が関わっている事件との深い繋がりがしっかり理解出来ている仕組み。  そして冒頭のレメディウス視点を最後まで追った所で待っていたものを見たら……もう 堪りませんでした。手を繋いで微笑みを交わすレメディウスとナリシアの姿が涙で霞みま した。正直言って今回も限定的に読むの辛い部分があったけれど、ラストシーンで全てが 報われたような気分。手放しで喜べる幕引きではなく、むしろ正反対の地を這うような終 幕だったかも知れないけれど、それでもガユスにとってもレメディウスにとってもそれぞ れが別々の価値ある結末に辿り着けたのではないかなと。そんな風に思います。  面白かったと言えば、特に終盤のヤナン・ガラン&アムプーラとの時計塔での死闘は圧 巻。これは状況としては「無理! 絶対勝てないよこれ!」で、現在のレベルでは逆立ち したって敵わないボスキャラ2体を相手にしているようなもの。それを逆転撃破へ導くま での描写が極めて苛烈で壮絶ですっかり魅入ってしまいました。更に本当の勝負はヤナン ・ガラン&アムプーラ戦の後。エピローグまで二転三転する謎解きと真相語りが素晴らし く良かったです(ずっと気になってたズオ・ルーの素性とかね)。  あとは激しく引っ掛かる部分で、ガユスとギギナの過去に触れる要素が幾つか断片的に 描かれていた事と、相変わらず何考えているのかよく分からん胡散臭さのモルディーンの 事と。主に前者は興味津々なので今後の展開で大きく関わりを持って欲しい所。  既刊感想: 2004/01/09(金)されど罪人は竜と踊る
(刊行年月 H15.02)★★★ [著者:浅井ラボ/イラスト:宮城/角川書店 角川スニーカー文庫]→【
bk1】  第7回スニーカー大賞『奨励賞』受賞作。  これは面白いかつまらないかではなく、合うか合わないか、もしくは受け入れられるか 拒絶するかの単純で完全な二者択一で真っ二つに意見が分かれる。そんな作品。私はかな り合わなくて拒絶だったわけですが、おそらく最もウリとしているであろう戦闘における 咒式展開描写を読んでいて、酷く苦痛を感じてしまった時点で「ああ、こりゃ駄目だな」 と思いました。慣れてしまえばそれなりに……とはなかなか行かない辺りが色んな意味で 凄い所(誉めてません)。この咒式展開図を頭で理解して描いているはずの著者の方と、 理解して読めている人に、その理解力を幾らか分けて欲しいと嘆願したい程。  ただ、全体的に読み辛かっただろうかと首を捻ってみると実はそれ程でもなくて、確か に装飾過多の面倒臭く癖の強い文章ではあるけれど、戦闘以外ではむしろ思いの外惹き込 まれるシーンが多かった事。特にガユスとギギナの度重なる命を秤に掛けてまでふざけ合 う姿とガユスのシヴーニャへの愛撫――読んでいてこのふたつが非常に心を擽り揺さぶっ てくれる。何故かと考えて、それはこの組み合わせの時にこのキャラクター達が、自分も 相手も最も無警戒で隙だらけで本心を曝け出せているから。ギギナの場合は無意識か認め たくないかの心境だろうけど、じゃれ合う瞬間が一番自然体で魅力的に感じられます。  戦闘描写に関しては読み辛いんじゃなくて、理解出来ないから頭で想像も膨らませられ なくて読み辛いと錯覚しているような感覚になるのかなぁ。理解していたら多分難なく読 めると思うんですよね。まあ化学理論の知識という立ち向かうべき手段が全く欠落してる 私にとってはどうにもならないから、あとはもう感覚で“なんとなく”読み進めるしかな いわけですが。しかし超個性的でオリジナリティ溢れるアイディア、それにプラスして新 人作家らしい突き抜けた勢いに対して、ただ「合わなかった」の一言で縁を切るのは勿体 無いと思わされたのも確か。拒絶部分と捨て難い魅力とを秤にかけて次も挑んでみます。 2004/01/08(木)緑のアルダ 謀略の都
(刊行年月 H15.11)★★★☆ [著者:榎木洋子/イラスト:唯月一/集英社 コバルト文庫]→【
bk1】  シリーズ第4巻。ようやくコーサ国首都ジャイバーラル到着。丁度冬至の大祭真っ只中、 そして占い師アルダ・ココが進む道は否応無く王族貴族を相手に立ち回らなければならず で、今回から彼女と接触して関わりを持つキャラクターが一気に膨れ上がってます。  この辺のキャラ増量、これまで割とたらたら〜っとしてたストーリーの進展具合に加速 と盛り上がりを促す意味では大歓迎。前巻までは助走段階でアルダ・ココ、ウルファ、ヨ ールのそれぞれの詳細を描くに留まっていた為、何となくこじんまりしてる割に謎多量な 展開に欲求不満が募り始めてたのですが、周囲はとある縁で雑技団の助けを借りてから賑 やかになったし、更には遂に長旅の目的であるコーサ王との直接謁見に挑むとあって、よ うやくこれまで遅れてた分を少し挽回で盛り返してきたかなという印象。  しかしながらこれはもう『緑のアルダ』シリーズを読み始めた1巻目で覚悟してたので すが、過去の『龍と魔法使い』シリーズと『リダーロイス』シリーズの内容が大きく深く 繋がり合っている事――この以前のシリーズの知識を持ち合わせていない点が徐々に足枷 となって来ている。本編やあとがきの説明解説で何となく軽い気持ちでふ〜んと聞いてい られる内はまだいいんだけれど、そろそろきつくなり始めてるのかも知れないです。  今後アルダ・ココが守龍に近付けば近付くほど結び付きの深さは顕著に表れそうで、や っぱり一遍遡って頭に叩き込んでおいた方がいいのかな? と思ったりもしました。もっ とも、そういうのをあまり深く気にしなければ、このシリーズの補足説明だけでもそれな りに楽しめそうですが、充分堪能するとなると補足だけでは限界がありそうで……。  まあそれはさておき、やっと勢いが出てきたぞと小躍りしていたら首都ジャイバーラル 編は前後編だそうな。なので今回の展開が活きるか否かは次巻次第。アルダ・ココがコー サ王に守龍を願ったらああなって、ウルファが計略にはめられてこうなって、じゃあこれ からどうなるんだ? と先の見通し利かない所が結構な楽しみでもあります。  既刊感想:石占の娘       荒れ野の星       千年の隠者 2004/01/06(火)なかないでストレイシープ 鏡の魔法と黒衣のドレス
(刊行年月 H15.11)★★★☆ [著者:竹岡葉月/イラスト:菊池久美子/集英社 コバルト文庫]→【
bk1】  シリーズ第2巻。自身の恋もままならないと言うのに、他人の恋の橋渡し役を買ってし まうセリアも大変だよね、と奮闘ぶりを微笑ましく端から眺めるような感覚でした。  ラヴィニアとエドの関係修復によって園遊会が成功を収め、セリアにも名声・実績と話 題性が加算されて一件落着。これ、身分違いのロドニーとの恋愛を周囲の有力者に文句を 言わせず認めさせる為のセリアの方策なわけですが、当人同士以外の視点からだと割とお 互い好き合ってるのがまる分かりなせいか、2人とも感情より身分の差を考慮して相手を 困らせない理性の方を尊重させているから見ていてもどかしくってしょうがない。  本能の赴くままに走ってしまうと多分もう後戻りは出来ない気がするので、それだと物 語自体が終わってしまう? まあセリアとロドニーが全てをかなぐり捨てて自分の気持ち に素直になる選択でも良いんじゃないのかなと思うのですが、現状では到底そうはなり得 なさそうだし。それならば、この2人にはどうにも簡単に払拭できない悶々とした想いを 抱き続けさせて、何かしら結論が出るまで心ゆくまで話を引っ張ってもらおう。  ただ、更に盛り上げるのに必要不可欠となりそうなのが、今回はあとがきでも触れられ てたように随分と不遇な扱いで残念だったリー君の存在。彼はセリアの気持ちを知ってい て何かと協力的な態度を取ってはいるけれど、しかしそれでも心の奥底では消し切れない セリアへの想いを抱えている。もしも何かの拍子にリーの気持ちが表面に表れるような事 になれば、セリアとロドニーの間に波紋を浮かべる展開も充分ありそうなので、それもま たベタながら三角関係の絡みで面白味が増すというもの。さてどうなるでしょうか。  既刊感想:午後の紅茶と迷子の羊  2004/01/04(日)マリア様がみてる バラエティギフト
(刊行年月 H16.01)★★★★ [著者:今野緒雪/イラスト:ひびき玲音/集英社 コバルト文庫]→【
bk1】  シリーズ第16巻。過去に雑誌掲載された3編と書き下ろし1編の短編計4編の合間に、 前巻の後日談で主に由乃と江利子さまに関わるショートショート『バラエティギフト』を 5編連作で挟み込むという一風変わった面白味のある構成。Cobalt掲載の短編につ いては、雑誌まで手を回してなかった身に文庫収録は有り難い限り。以下各話軽く感想。 ・降誕祭の奇跡  現実離れした不思議な、でも夢幻ではなく純然たる現実に起こり得た奇跡は暖かく切な く心に染み入ります。この2つの奇跡、エピソードとしてはそれぞれが独立しているので、 何かしら繋がりがあればもっと良かったかな? 初顔のキャラクター2人が主役を張って、 普段のレギュラーメンバー(今回の場合は祥子と令)が脇役に回って主役を立てているの は、番外編らしく番外編でなければ見られなさそうな部分かも知れない。 ・ショコラとポートレート  祐巳が一年の時に行われた、バレンタイン宝捜しイベントの裏話。本編にぐぐっと密接 したエピソードながら、主役はやはり今回初顔キャラのリリアン中等部・内藤笙子でいつ もの方々が脇を固めていて、笙子は主賓側でもなく参加者側でもなく傍観者側の視点とい った感じ。近い立場でベストショットを狙う蔦子さんとの束の間の出会いや、最後の姉の 克美との触れ合いが良い雰囲気。笙子の学年は明記されてなかったような気がするけれど、 これは過去に遡りつつ笙子の高等部での未来を予感させてくれる内容でもあるかな。 ・羊が一匹さく越えて  乃梨子のリリアン入試面接顛末。しかしまあ入試状況を眺めてみて余計に、この娘はつ くづくリリアン女学生の中では異端なのかなぁと思わされてしまう。まだ入学前だからそ の辺が顕著に表れているらしく、合う合わないで言えば間違いなく合っているんだけれど、 考え方とか心構えなどが随分と集団から逸れているような印象で。まあ第一志望を不慮の 事故で逃してしまう所で、既にリリアンにがっちりキャッチされて引き寄せられる運命に あったのだろうなと。白ポンチョの件は微妙に擽られるような可笑しさで良かった。 ・毒入りリンゴ&バラエティギフト  江利子さまがささやかな贈り物に込めて由乃へ向けた謎掛け、祐巳や由乃達による推理、 そして江利子さまが『バラエティギフト』に込めた真意、そして謎解きと真相。内容とし ては2つで1セット、これまでの過去に遡ったものとは違い前巻の体育祭から続くエピソ ード。これはつまり、本当に可愛くて大好きな孫には愛でるより先についついちょっかい 出したくなってしまうと。素直に行かない所が実に江利子さまらしい。けれども由乃の事 を凄く大切に想っているのも良く分かる。ラストの真相――由乃にとって痛烈なメッセー ジはお見事。やっぱりこれは今後由乃の妹関係も展開してゆくという事なのかも。  既刊感想:マリア様がみてる           黄薔薇革命       いばらの森              ロサ・カニーナ       ウァレンティーヌスの贈り物(前編)  ウァレンティーヌスの贈り物(後編)       いとしき歳月(前編)         いとしき歳月(後編)       チェリーブロッサム          レイニーブルー       パラソルをさして           子羊たちの休暇                  真夏の一ページ            涼風さつさつ       レディ、GO! 2004/01/02(金)マリア様がみてる レディ、GO!
(刊行年月 H15.11)★★★★☆ [著者:今野緒雪/イラスト:ひびき玲音/集英社 コバルト文庫]→【
bk1】  シリーズ第15巻。お嬢様校の体育祭ってどんな風に描かれるのでしょうか? と読む前 からその辺興味津々でしたが……想像してたよりも割と普通で無難な所が逆に意外だった かも知れない。ともあれ今回は準備段階から開催中の競技一つ一つを経て終幕の結果発表 に至るまで、単純に体育祭というイベント全般が読んでいて楽しかったです。どの競技を 取っても説明描写がしっかり差し込まれているのでどんな様子なのか想像し易かったし、 それに挑む祐巳達の一喜一憂が実にストレートに表れていて良い感じでした。  このエピソードについて触れるのに欠かせないのが、大ハッスルしてた由乃の存在。本 当の所は全く体育会系キャラじゃないんだけど、性格的にそう錯覚させられるというのか、 直情径行な彼女の気質とイベントの相性が良さそうに見えてしまう。ただ、そんな由乃の 様子を眺めてるとつい忘れがちになるのですが、去年の今頃はまだ心臓の病を患っていた んですよね。その事を考えると、無意識の内に意欲的に弾むように臨んでいるのが分かる ような気もします(あまり由乃の口からは出ないけれど多分そうじゃないのかなぁと)。  体育祭イベントに上乗せして更にその中で様々な美味しいシーンを拝めたのも、惹き込 む勢いに拍車を掛けてくれて面白さに直結していた点。特に前巻での扱いが宙ぶらりんっ ぽくて気になっていた可南子について。このまま一発キャラで消えるのか引っ張り続けて くれるのか、どっちにしても微妙になりそうな印象でしたが、今回の祐巳との一連の関わ りを目の当たりにしたら不安感があっさり吹き飛んでしまいました。トドメは賭けをして いた可南子が考えていた祐巳に対する罰ゲーム……か、可愛いじゃないですかっ!  何だか妹は断然瞳子派だった気持ちが可南子の躍進でぐらぐらして来ましたよ。それに 負けじと瞳子も微速ながら確実に祐巳を意識するような心情が芽生え始めているようで、 これは祐巳・可南子・瞳子の姉妹関係を巡るエピソードへ突入すべくの準備が大分整った と見ていいのかな。ここへ来て一気に期待が高まったので続きが待ち遠しいです。  ……そういや元黄薔薇さまの挑発によって持ち上がったらしい由乃の妹問題。前巻まで 殆ど話題になってなかっただけに今回最も意表を突かれたのがこれ。どうなるんだろ?  既刊感想:マリア様がみてる           黄薔薇革命       いばらの森              ロサ・カニーナ       ウァレンティーヌスの贈り物(前編)  ウァレンティーヌスの贈り物(後編)       いとしき歳月(前編)         いとしき歳月(後編)       チェリーブロッサム          レイニーブルー       パラソルをさして           子羊たちの休暇                  真夏の一ページ            涼風さつさつ 2004/01/01(木)涼宮ハルヒの退屈
(刊行年月 H16.01)★★★★ [著者:谷川流/イラスト:いとうのいぢ/角川書店 角川スニーカー文庫]→【
bk1】  シリーズ第3巻。ザ・スニーカー連載分3本収録の短編集プラス書き下ろし中編作1本 のおまけつき。ハルヒが突飛な考えを強引に実行させようと活動する度に世界変革の危機 に晒されて、それを毎度毎度回避する為に忙しく立ち回らなけりゃならんのはたまったも んじゃない……とは全然緊張感や必死さが感じられない投げやりで疲れ果てたかのような キョンの心のぼやき。この案件をどうにかしようと打ち出したのが“ハルヒを退屈させな いようにこっちから彼女の興味を引くような面白いネタを提供する”というもの。  実際いつもそれをにこやかに提唱するのは古泉で、さも貴方がそうするのが当然とばか りに笑顔を向けられ聞かされてるキョンにしてみれば勘弁しろやと言いたくなる。それで も逃げ出さないのは、いざとなれば俺じゃなきゃハルヒを止められない無意識の自負があ ってそれが邪魔しているせいなのかどうか。ただ、ここまでキョン視点でキョンの心の内 を覗き観た印象だと、実は奥底の本心では置かれてる立場に結構満足している癖に、表向 きダルイうざいとぼやきで言い訳してそれを悟らせないよう誤魔化しているような。結局 ハルヒと付き合うのもまんざら悪い気はしない。特に今回それがくっきりと見えました。  中身に関してやってる事は前巻までとあんまり変わってない、かな? 違うのは質の長 編に比べて量で勝負の短編集って辺りで、基本的な目的は「ハルヒを退屈させない」に固 定されてますが、その手段がバラエティに富んでいて楽しかったです。  それから準主役級のキャラ――つまり現在の地球人じゃない3人の役割が、大体1話に つき1人の割合で際立っていたのは好感触。『笹の葉ラプソディ=みくる』『ミステリッ クサイン=有希』『孤島症候群=古泉』てな具合に。今回読了して、何気に地味に目立た ずでも気付いてみたら個人的な長門有希の好感度が急上昇してましたよ。ハルヒと肩を並 べる程の変人気質ながら実に有能で有用。理解不能な言葉の数々や、誰に対してどんな気 持ちを抱いてるのか全く不明なのは玉に傷だけど、それ故に稀に見せる感情含みな表情は 破壊力抜群。キョンに対しては良い印象持ってる(ような気がする)ので、今後もたまに でいいからキョンと有希の意思疎通シーンを盛り込んでにんまりさせて欲しいなと。  既刊感想:涼宮ハルヒの憂鬱       涼宮ハルヒの退屈


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